田舎から上京した普通の会社員ミナトが運営するブログ

【PayPayは719億の赤字⁉】QR決済「PayPay」のビジネスモデルと今後

PayPay ビジネスモデル

今回は知的好奇心を追及していろんなビジネスモデルについて理解していこう~のコーナーです。

いろんなビジネスモデルを学ぶことで、戦略を取り入れたり、考え方の選択肢を増やすというのが目的でございます。

前回は、100円ショップのビジネスモデルについて解説いたしました。

そして、今回は近年急激に流行り始めたQR決済について調べていきます。

「QR決済って仕組みで儲けているの?」「実際に儲かっているの?」

という誰もが抱く疑問について誰にでもわかりやすく説明していきます。

今回は業界の中でも最大の”PayPay”を例にQR決済のビジネスモデルについてお話していきたいと思います。

ぜひお茶でも飲みながら気軽に読み進めていってください。

QR決済とPayPayについてサクッと解説!

まずは、「QR決済とPayPayってそもそもなんだっけ?」という前提として知っておくべき内容について解説していきます。

基本的なことしか書きませんので、大体のイメージは掴めているという方は読み飛ばしていただいて構いません。

QR決済

QR決済とはスマートフォンを活用した、現金を必要としない電子決済システムの1つです。

スマートフォンにQR決済のアプリを入れ、お会計時にレジでQRコードを読み取ってもらうだけで支払いが完了します。

お会計がスムーズなだけでなく、現金のように「誰かが触ったものの受け渡し」をする必要がありません。

この非接触であるというメリットからコロナ禍でさらに需要が加速いたしました。

有名なQR決済には、

  • PayPay
  • d払い
  • 楽天ペイ
  • auPAY
  • メルペイ

などがあります。

どれも1度は聞いたことのある名前ではないでしょうか。

この記事では数あるQR決済の中でもトップのシェアを誇るPayPayに着目していきます。

PayPay

QR決済サービス”PayPay”はPayPay株式会社が運営しています。

ソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の合併会社として2018年の6月に設立されました。

PayPayは現在、QR決済サービスを提供している会社の中でもトップのシェアを誇っています。

QR決済利用者の利用率は43.1%と業界で断トツの1位です。

ちなみに2位はd払いで利用率18.2%。

PayPayとの差はかなりあることがわかります。

QR決済に関してはPayPayが大きな権力を握り、今後も舵を取っていく業界再注目の会社です。

QR決済”PayPay”のビジネスモデル

では、QR決済で圧倒的なシェアを誇る”PayPay”のビジネスモデルを説明していきます。

PayPayの場合、主に以下の3種類で収益化に挑んでいます。

  • 決済システム利用料
  • サブスクリプション
  • 事前注文サービスの利用料

それぞれ詳しく説明していきます。

決済システム利用料(PayPayに限らず、キャッシュレスの基本)

1つ目は決済システム利用料です。

これはPayPayに限らず、他のQR決済会社も基本としている収益体制です。

決済システム利用料とは、QR決済を導入しているお店が、そのQR決済を通じた売上の一部を提供会社に支払う料金のことを指します。

…???

なかなかうまく説明できないので、例を用いて。

例えば、PayPayを導入しているお店があったとします。

お客さんがPayPayでお会計をした場合、その売上のうち定められた割合を決済システム利用料としてPayPayに支払うこととなります。

ちなみにPayPayの2021年10月現在の決済システム利用料は1.98%です。

そのため、もし私が1万円分の買い物をPayPayで支払うとお店側はPayPayに対し、1万円の1.98%、つまり198円を決済システム利用料としてPayPayに支払わなければなりません。

その198円がPayPayの収益です。

基本的にQR決済会社はこの「決済システム利用料」で収益を得ています。

ただ、PayPayはここで大胆な戦略を打ち出しました。

それが”赤字戦略”です。

・・・と、PayPayの戦略は後程説明するとして、基本的にQR決済会社は決済システム利用料として売上の3~4%をお店から払ってもらい、収益としています。

これがPayPay、その他QR決済やクレジットカードのビジネスモデルの1つです。

サブスクリプション:PayPayマイストア ライトプラン

PayPayでは、月額1,980円でサービスを受けられる「PayPayマイストア ライトプラン」があります。

PayPayマイストアではアプリ内でお店独自の情報を配信できます。

営業時間、住所、定休日、電話番号。

お店に関するあらゆる情報をユーザーに発信可能です。

お店の情報だけでなく写真やイベント/キャンペーンなどユーザーの利便性を高める情報も掲載できます。

また、クーポンの発行も。

PayPayマイストア ライトプランに契約すれば、決済システム利用料1.98%が1.6%になるという特典もあります。

PayPayからの売上が約50万以上あるのであれば、契約した方が断然お得ですね。

このサブスクのサービスもPayPayの収益源の1つです。

事前注文サービスの利用料

そしてもう1つ。

PayPayピックアップという事前注文サービスがあります。

アプリから事前に注文受付をしてお店ですぐに受け渡しができるサービスです。

このPayPayピックアップのサービス利用料がPayPay3つ目の収益となっています。

利用料は、

  • プラットフォーム利用料:月額480円
  • 利用料(取引ごと):8%

の2つです。

コロナ禍になり、テイクアウト需要が増えてきた今、お店への売上貢献の高いサービスとなっております。

PayPayは719億円の赤字!だがそれもビジネス戦略のうち!

今では超有名なPayPay。

これだけの知名度と利用者がいれば当然儲かっているんだろうと思いますよね。

しかし、PayPayは現状大赤字です。

なんと約719億円の赤字。(2021年3月期決済)

そして2018年からの3年で1900億円超えの赤字になっています。

ただ、赤字は赤字でも経営が厳しいから赤字なのではなく、わざとやっている戦略的赤字なんです。

では、なぜ赤字なのか。

なぜ赤字戦略をとっているのか解説していきます。

決済システム利用料無料というぶっとんだ戦略

先ほど、QR決算の基本の収益である決済システム利用料について説明させていただきました。

PayPayでは、それを2021年9月末まで”無料”としていました。

つまり、大きな収益源である決済システム利用料からお金が一切入ってこないということになります。

これは赤字になるのも無理ありません。

2020年にはPayPayの決済取扱高は3.2兆円であると発表されています。

もし、PayPayが決済システム利用料をたった1%でも取っていれば、単純計算320億の収益です。

もちろん無料にしたからこその取扱高ではありますが、それにしてもかなりの額です。

集客のためにそこまでの覚悟ができるなんて、さすがソフトバンクグループ…と言わざるを得ません。

業界No.1!決済システム利用料無料の結果、競合を突き放すことに成功

利用料無料にしたことで赤字続きのPayPayですが、シェアは業界No.1を誇っています。

Zホールディングスが発表した2020年度の決算では「PayPayの市場シェアは68%超え」と発表しています。

無料でQR決済を導入できる”というのはお店からすると、メリットしかありません。

お金がかかる他のQR決済は導入できないけど、無料のPayPayなら導入しているというお店はとても多いです。

小さいお店でもノーリスクで導入できるため、PayPayの市場シェアが68%なのも納得。

完全に市場を牽引しているのはPayPayであると言えます。

ただ、いつまでも無料でやっているわけにはいきません。

決済システム利用料有料化について次でお話していきます。

2021年10月から決済システム利用料を有料化

PayPayはついに2021年10月から決済システム利用料の有料化を決定。

利用料は、「PayPayから発生した売上の1.98%」となりました。

通常キャッシュレス決済は3~4%であり、業界では最安値です。

先ほどご紹介した、PayPayマイストア ライトプランに加入していれば、利用料はさらに安く1.6%。

利用料も業界No.1。

市場シェアもNo.1。

これからQR決済の導入を考えているお店はPayPayを導入するメリットは大きいです。

そのため、有料化後も新規顧客は他のQR決済会社よりも多いのではないかと思います。

ただ一方で、無料から有料になれば、契約をやめるお店も出てくることでしょう。

無料だから導入したというお店も多いでしょうから。

契約をやめるお店がどのくらいあるのか。

赤字を回収することはできるのか、今後PayPayの動向には注目です。

まとめ:PayPayのビジネスモデル

最後まとめです!

  • QR決済の収益源は決済システム利用料
  • PayPayは他にもサブスクリプションや事前注文サービス利用料で収益を得ている
  • PayPayは2021年現在で719億の赤字である
  • 赤字の原因は決済システム利用料無料によるもの
  • 2021年10月から決済システム利用料が1.6~1.98%に

有料化後、どのような変化があるのかすごく気になりますね。

いかがでしたでしょうか。

今回はQR決済、主にPayPayについて解説していきました。

注目すべきはやはり、リスクの高い赤字戦略。

赤字のその先を予測するノウハウがなければ、なかなか踏み出せない戦略です。

どうゆう予測を立ててこの戦略に踏み出したのか。

直接インタビューしてみたいところです。

門前払い食らうと思いますが。笑

僕のブログでは他にも様々なジャンルの記事を書いておりますので、ぜひチェックしてみてください。

人生に不安や悩みがあるならここをクリック↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

Webマーケティング・Webライティングのことならここをクリック↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓